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"I found world is so beautiful"

プログラムが終了した次の日に訪れた"Cantor Arts Center at Stanford University"

私は3枚の絵に強く心を動かされた。


この3枚の絵はこのプログラムを通じて私が感じた"身体""心""せかい"の感覚に似ていた。

したがって今回、この3枚の絵とともにプログラムを振り返りたいと思う。


1枚目: "身体"

Richard Diebenkorn Foundation "Resting"


プログラムでは、自分の身体、他者の身体に集中することが多かった。英語が拙いため言語以外の情報から相手からのメッセージを汲み取ろうしたからというのはもちろんだが、2,4,5日目の小木戸先生によるtheater work、3日目のPJさんによるTaiko Gathering、プログラム期間毎朝行われた瞑想の時間、これらで一層、"身体"に集中するようになった。


小木戸先生は「人それぞれ言葉を介さなくても身体からメッセージが伝わる」と2日目の最初に話した。最初はあまり実感を持って理解できなかったが、このプログラムを経てそれが理解できた。身体を通じて表現されるもの、その豊かさ、美しさ、に驚いた。


この絵から私は、まさにプログラムで感じた、身体から伝わる心の豊かさと同質なものを感じる。呼吸で膨れる胸、少し上がった肩、周りの環境に身を委ねる首から顎の上がり方、リラックスした目、その先には見る人の想像を掻き立てる無限の奥行きを感じる。


このプログラムを経て、せかいが一層、美しく感じられた。


2枚目: "心"

Richard Diebenkorn Foundation "Ocean Park"

今回のプログラム参加したスタンフォードの学生は8名、それぞれのバックグラウンドにそれぞれのストーリーがある。感性、感覚、受け取り方、伝え方が、日本にいるときは異なると感じたことも多かった。


プログラム最終日、シアターにおける、私も含む1つのグループの作品が物議を醸した。その作品はパフォーマーが意図せず、人種的なメッセージを含み、1人のスタンフォードの学生を深く傷つけてしまった。


深く傷つけてしまった。その傷は彼女の過去のありとあらゆる経験と感情に入り込み、ひしひしと傷む音が聞こえた。これまで経験したことのない感情だった。


話し合いを重ね、彼女は私たちを許してくれた。その目には深い傷の上に立つ、彼女の強さ、寛大さ、雄大さを感じた。


この絵から私は、プログラムを通じて感じた、感情の色、線、向き、塊、黒ずみ、鮮やかさ、美しさを代弁してくれたような気がした。


私はこの絵を、この心象を、今もそっと大事に、心に抱えている。

3枚目: "せかい"

Jiab Prachakul, Love From Three Continents (TX), Acrylic on linen, 2022, 140 x 200 x 4 cm. Image courtesy of Friends Indeed Gallery


私はこのプログラムを通じて、今まで知り得なかった、心、身体、せかいの奥行き、広さ、鮮やかさ、美しさ、豊かさを感じることができた。


"I found world is so beautiful"

最終日、スタンフォード大のマーフィー重松先生からの"このプログラムはあなたに何をもたらしましたか?"という問いへの応答として、私が置いた言葉だった。


しかし、このプログラムで感じたその美しさは、はかなくも、徐々に私の実感から遠ざかっていく。この絵は、そのような私の心象を表現していると思った。振り返ると、鮮やかに残る景色とあなたと私・・・。


最後に:

これから、まだ知らない"せかい"の美しさを知る旅に出掛ける。その"せかい"はいろんなところに潜んでいる。その"せかい"の美しさを発見するためには、まず私が周りの"せかい"に心を開き、自分の"vulnerability"を認め、"authentic"にいること、そこから私の意思で、私が見たいものに対して"intense"することが重要なのだと思う。


3枚目の絵を心にしまいながら、次なる"せかい"へと、これからも生きていく。

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